ロスジェネが教員不足問題を考えてみた

前回の記事で昨年末に高校の山岳部の同期と忘年会をしたことを書きましたが、山岳部同期の一人で練馬区議会議員の岩瀬くんがブログで教員不足問題に触れていました。確かに子供の学校からのお手紙に免許持っている方は教員になりませんかというのがありました、(金銭的に)生活が破綻するので絶対応募しませんが。

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教員不足の背景には、教員のあまりにブラックな環境があるといわれています。

ブラックな環境というのも一理あるのかもしれませんが、真の原因ではないと思っています。

教員の成り手不足も深刻で、東京都では2024年4月採用では小学校の倍率はわずか1.1倍、6年前の2.7倍からも激減しています。

倍率が低下しているということですが、教育学部が消えているというニュースは聞いたことがないのでちょっと違うと思うのです。そう、教員は免許がないと応募できないのですが、大学の教育学部って全ての県に最低1つづつあって定員はそれほど減ってないと思うのですよ。

俺は大学は教育学部出身なのですが、大学の教員希望の同期はほとんど教員になれなくて大変苦労していました。ほとんどの県で募集人数若干名でしたからね。調べてみたら2.7倍どころでなく、2000年は採用人数は今の5分の1程度で中学校に至っては18倍以上の倍率でした。で、数年後には募集人数3倍くらいに増やしてんの。不景気に募集人数減らしたら教育学部受験する人いなくなっちゃうよ。まぁ今は募集人数は増えているのに応募人数はそれほど減っていません、良かったですね。というとこで倍率低下は出鱈目な採用計画による募集人数の増加が原因でブラック以前の問題でした。

教員採用試験の倍率推移【1979~2023】
公立学校教員採用選考試験の統計推移を過去45年分掲載。

俺は絶望的な教育学部の就職状況から逃れるため大学院から理系の学部に進学というミラクルを起こして今に至るわけですが、本気で教員目指していた方達は今どういう思いなのでしょうかね。子供に進学先をアドバイスするなら教育学部は絶対やめとけってなりますよね。

というわけで教員不足は(教育学部出身者としてだけでなく親として)当事者から見ればよくあるロスジェネが一方的に不利益を被る形で教員の採用計画の失敗の結果なので残念だなーと思いながら、そこの責任追及ってメディアとかでも全然なく、対応は現場任せで現役教員がしんどいだけという状況ですね。本当に解決しなければならないならいっそのこと教員免許なんて無くしてしまえばいいのではと思います。(教員免許なんて普通の公務員と同じように採用して、研修で取らせればいいのに)

結局は子供が減ることによってでしか解決できないということでしょう。本当にありがとうございました。

教室で忙しそうにしている女性教師の90年代のアニメ風の絵

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